「遥琉くんって今までもずっとそうやって、誰かに甘えてる分際でひねくれて生きてきたの?」
『顔がいいとそういうの許されるからいいね〜』なんてまた俺のことを煽る。
煽られてるだけ、そう思いたいのに、彼の話すすべてに耳が痛くて塞ぎたくなる。
完全に図星だから。
俺のことをなにも知らないはずの、初対面に等しいこの人に、
全部が当てられてしまったから苦しい。
だけど……。
俺のことムカつくんならほっとけばいいのにと思う。
わざわざこんな風に誘ってふたりきりになって。
どうして、ここまで言われなくちゃならないのか。
「説教するためにわざわざ俺のこと呼んだんですか?オヤジ臭いっすね」
「……オヤジって。んな歳変わんねーし。俺だってこんなの柄じゃねーよ、」
早乙女さんは「けど…」と続ける。



