みだらなキミと、密室で。


「あの……今日はありがとうございます。こうやってまた呼んでくれて、ご飯ご馳走になっちゃって」

「何言ってるのよ〜!私たちはいつでもウェルカムよ!遠慮しないで。私たちは何にも変わってないから」

「っ、はい。ありがとうございます」

『変わってないから』

たしかに陽子さんはあの頃と何も変わっていない。
見た目もそうだけれど、醸し出す雰囲気も、それから伝わってくる深い愛情も。

だけど、遥琉は変わった。

変わったのは遥琉の方なんですよ、なんて、言えるわけがない。

そもそも、陽子さんたちは関係ない。

私と遥琉の問題だから。

それに、うちの離婚のこともあったし。

そういうところでも気を使わせたに違いない。

いろんなことが重なって、なんだか疎遠になっていたけれど。

陽子さんや詩音さんとこうしてまた話せるのは嬉しくて。

昔話に花が咲いて、ついつい色々話しすぎてしまった。