みだらなキミと、密室で。


そういえば、前に遥琉とソフトクリーム食べたときは、パパが買ってくれたんだっけ。

ご飯前だったけど、私と遥琉があんまり物欲しそうにソフトクリームの看板を見つめていたから

『ママたちには絶対内緒だよ』

って。

懐かしいな……。

「あのさ、パパのこと、気つかわなくていいよ。私は普通に仲良くしてるし」

海に行った日のことをあれだけ鮮明に覚えてる遥琉のことだから、きっと、パパのことも気にしてるかもしれないと思ったから。

「そっか。会ったりするの?」

「うん。先月も会ったかな。ケーキ食べに連れて行ってもらった〜」

「え〜俺も連れて行ってもらいたかったな〜」

「ふっ、なんでだよ……」

ツッコミながら笑ってしまう。

依茉ちゃんとの会話以外でこうして笑ってしまうなんて。

さっきからそう。

遥琉と水掛け合って騒いだときも、自然と笑ってた。

エレベーターで久しぶりに話したばかりの時、あんなに気まずいなんて思ってたのが嘘みたい。