運命の人

20〇〇年2月15日




男はまだ動かない。
いや、"もう"動かない。

爽子はまだぶつぶつ言いながら男だった物を蹴っている。




やがて、動きをまた止めた。


「...........そうだ。
こいつは運命の人ではなかったんだ。
運命の人は、他にいるんだ。そうだ....」


上を向きながら不気味に笑う。

そして自分の足元を見て、汚い。そう呟きシャワーを浴び、赤い塊を片付け始めた。



「運命の人......どこにいるの....?」