ガチャリ。
家に着いた二人。
誠は物珍しそうにキョロキョロしている。
「へー!先輩ここに住んでたんですね!!
広い家!」
「そうよ、運命の人と一緒に住む家なんだもの....。妥協なんてできないわ」
その回答に誠の頭には元カレと住んでた家か、という考えが出てきたがこれからは自分が住むんだからと首を振る。
「それじゃあ、場所も分かったことですし俺は荷物取りに一回帰りますね!」
そう言った誠が家から出ようとするが何故かドアが開かない。
「ん?せんぱぁい、開かないです!」
首を傾げる誠の手に、爽子の手が合わさる。
「帰る必要はないでしょう?
ここが誠くんの家じゃない..」
耳元で爽子はそういう。
「え?でも服とか...」
「必要、ないでしょう。
わたしがすべて用意してあげるわ」


