「おーい、加賀美!こっち」

「おーっす、緋色」

別の大学に通ってる緋色の友達、加賀美君がやって来た

加賀美君はよく緋色に会いに来て、学食で何か食べて帰る

気さくな性格だから、私達とも仲がいい

「あれ?今日上野は?」

「アイツは今日も実習だよ」

「看護婦さんか…、大変だよね。あ、どーも」

人懐っこい笑顔をむける

「こんにちは…」

「お前、今日何に食べる?」

「ラーメン」

「またかよ、この前もじゃねーか」

「ここはラーメンが旨い!」

加賀美君と緋色はニコニコしながら列びに行った



………確か加賀美君と緋色は高校の同級生…


私は二人の背中を見つめた



「じゃあ、俺授業だから」

「おう!また飲み会しようね」

「おう」

二人はひとしきり楽しそうに話をして、緋色が席を立った

「姫川さんは、授業ないの?」

「あ、うん。次は選択なのよ…」

「そうか…。じゃあそろそろ俺も失礼しますね…」


私は少し考えて、パッと彼を見つめ「待って!」と声をかけた


「聞きたいことがあるんだけど…いい?」