ぴぴぴぴ……


もぞもぞと布団から顔を出す

枕元のスマホを手に取って
アラームを止める

寝ぼけ眼で、ぼんやりとスマホを眺めれば
メールが届いてた


まこちゃんからだ


『そっちに戻れるの、1週間後位になりそう』


『ひな、本当に大丈夫?』


『やっぱり
アーリやさゆさゆあたりに頼んでおこうか?』


アーリはアリサ姉さん
さゆさゆはさゆ姉さんの事


「……」


……一瞬

ほんとに一瞬だけ

顔を覗かせた寂しさに
気持ちが揺れて、『うん』って返しそうになった


「……。『ううん、大丈夫。ありがとう』」


送信して、起き上がる


……。


………これに…

寂しさに、慣れなきゃ


ぎゅっと胸元を握り締める


慣れて、何にも感じなくなるまで


我慢しよう


いつまでも、まこちゃん達が
傍にいてくれるわけじゃないんだから


いずれ、あの家に戻るんだから



……ずっとここには



いつきさんの所にはいられないんだから