無能な王。 お父様がそう言われているのは知っていた。 お父様が国民から恨まれ、その娘であり姫でもある私が危険だからと城の外に出られなくなったのもう何年も前だ。 「優しいだけなのに... 無能じゃないのに...」 そう呟いたって、誰にも届かなかった。