アオイさんはこちらをチラリと見てため息を吐く。
「はあ、仕方ないか。
ついてこい」
「は、はい!」
二人で暗い夜道を歩く。
無言の気まずい空気が流れる。
早くついて〜〜!!!
明かりもなく真っ暗な道をアオイさんは昼間のようにグイグイと進んでいく。
すごいな.....ただでさえ森で木が多くて進みにくいのに。
そう思ったとき、何かに躓いた。
こけるーーーー!
わたしはとっさに目を瞑ったが、衝撃はなく、代わりにお腹の辺りに何かを感じた。
「お前道が見えないのか?」
わたしを抱き抱えながら話すアオイさんの息がかかる。
うおおおおお!!!近い近い!!
じゃなくて!!
「見えないのか?ってむしろ見えてるんですか?」
思わず間抜けな顔をしてしまう。

