キスツス




「ゴホッゴホ、もう風邪で頭いてえのか酔ってんのかわかんねーよ!」

「あっ、てめ!
風邪なのに飲みに来やがったのか!!」

「うるせえ!あんなことがあったのに飲まずにいられるか!!ゴホッゴホ」

「ギャハハハハハ違いねえ!!!
うつすんじゃねーぞ!」


客たちがそう話し出すと、それまで何も反応していなかった女がそちらに顔を向けた。

「....でるか」

男はそう言った。

目の前は誰もいなかった。

「?!」


男が焦って顔をキョロキョロさせると、先ほど話していた客のところにいた。


「あんなことってなに?」

「あ?!なんだ!オネエサン話せたのかよ!」

「ヒュ〜、お姉さんやっぱりすごい綺麗だな。
俺たちと飲まねえか?」

「あ・わ・よ・く・ば!
な〜〜んて!!」


ギャハハハハハ、と客たちは楽しそうに話している。