時計の針が重なる前に



「ねぇ、ひとつだけ聞きたいことがあるんだけど大丈夫かな?」


「はい…?」


「今日、一緒にいたのは恋人?」


「ち、ちがいますっ!」


思いがけず大きな声が出てしまった。

冬哉も少し驚いた顔をしている。

「今日一緒にいたのは大学の友達で、その、誤解で、、、」


誤解を必死にとこうとしてテンパり、うまくいえない。

「落ち着いて。ゆっくりでいいよ。」

とりあえず花梨は深呼吸をした。

「大学の友達なんです。今日はお茶に誘われただけです。何か誤解をまねくような言い方をしてましたけど全くそんなんじゃないんです。」


「じゃあ、彼氏はいないの?」


花梨はうなずく。


「そう。なら、よかった…」


よかった、その言葉に花梨は少し期待をしてしまう。もしかしたら…と。