時計の針が重なる前に



冬哉は片付けを終えると、花梨の横に座った。


「それで、何があったのかな?」


優しく包み込むような声で聞いてきた。


花梨はぽつぽつと今までのことを話した。


義母、義姉との仲がよくないこと。スキャンダルから、あたりが強くなったこと。そして、ガラスの靴のこと。


話していくうちにこらえていた涙が溢れ出してきた。こすってもこすっても涙はとまろうとしなかった。


「そんなに、こすってはだめだよ。」


冬哉は、花梨の手をそっと顔から離し、ふわっと抱きしめた。

そして、子供をあやすかのように頭をなでた。


花梨の頭はぐちゃぐちゃだったが、冬哉に全てをはきだしたことで少しずつ落ち着いてきた。