時計の針が重なる前に



「あぁ、これ?」


寧々はガラスの靴をまじまじ見つめた。


「そんなに返してほしいの?」


花梨は即座にうなずく。


寧々は意地の悪そうな笑みを浮かべて、


「それは、上崎 冬哉からの贈り物だから?」


花梨は目を見開いた。

それは、彼女が知るはずのないことだったからだ。