時計の針が重なる前に



誠也と別れ、家に帰る途中、こんがらがった頭をゆっくりと整理した。


整理していくうちに、誠也の”デート“という言葉が冬哉に誤解を与えたのではと思いはじめた。


冬哉に今すぐにでも違うのだと電話をしたかった。


だが、冬哉に弁明の電話をしたところで彼が自分のことをなんとも思っていないのならただの迷惑だろう。


それに、わざわざ冬哉に電話なんかで弁明する必要などない。


それなのに花梨は冬哉に誤解されたくないという思いが強かった。


悶々と考えているうちに自分のある感情に気がついていった。


(私…冬哉さんが好きなんだ…)