行こうとしても道を塞がれる。
俺の手を取り頬を触らせた。
何で俺が自分の頬触ってんの?
「ほら、スベスベでしょ?結構人気ブランドなんだよ?ベタつかないし匂いもいいでしょ?」
「そういえば………これ何の匂い?」
「天然オイルでバラの香り」
こやつはまだ俺の理性を壊しにくるのか。
俺が男なんだって知らしめる必要アリだな。
やられっぱなしも癪だから。
一生懸命説明してくれてるとこ悪いけど、グッと顔を近付けて頬の匂いを嗅いだ。
「やっぱこの匂いか、姉貴の匂い」
ずっと動いてた口もやっと止まった。
動揺してる?
キスされるかと思った?
引き止めたお前が悪い。
「香水じゃなくてこれの匂いだったんだな?」
「うん……」
あれ?
ちょっとは意識してくれたのか?
顔が赤い気がする。
目が合わない。
スイッチ押された俺はもうひとつ賭けに出る。
「だったらこれから姉貴が塗ってよ」
「え…?」
「姉貴のタイミングでいいから俺に塗って?」
「じ、自分で塗りなよ…」
「嫌だ、塗ってくれないならカサ男のままでいい」
「もう…!」
「本当にモテたい相手にモテなきゃ意味ないし」
「え…?」
「つーわけで明日からヨロシク」
「ちょっと…!」
「おやすみ〜!」
部屋に戻りベットにダイブ…!!
ヤバい!ヤバい!ヤバいぞ!!
俺はなんてことを…!!
やってくれるかどうかはわかんないけど楽しみが増えた!
もし忘れてたなら催促しに行ってやる…!
今日の俺、頑張った…!!
ていうか今、奈那と同じ匂いに包まれてんだよな!?
嬉し過ぎる!!
塗ってくれてた時の感触とか目線とか……
プルプルの唇とか…!!
こんなに距離縮まるならたまにではなくとことんドS路線でいこうかな。
あの天然にはその手でいくしかなくない!?
ヤバっ……興奮して寝れねぇ……!!

