何を指しているのかすぐに理解した俺は少しだけ意地悪を返した。
1階に両親が居るから迂闊に声を出せない。
それでも漏れる吐息を手で隠してる。
そんな姿に興奮してしまう俺は動きをやめない。
「ヒロ……もうダメだから」
「ヒロ……?」
「祐翔っ…!お願い…私もう限界…」
「ん……っ!」
たまに出るSっ気が功を奏した。
果てた後もしばらく抱き合う。
離れたくない。
「ねぇ、もう1回祐翔って呼んで?」
腕の中にすっぽり収まる奈那にお願いしてみた。
「……普段は言わない」
「え〜何それ」
「Hの時だけね」
って可愛過ぎかっ…!!
そんなこと言われたらまたまた反応しちゃうんですけど?
ムクッと起き上がる俺を優しく見つめる瞳。
「じゃあ、2回目していい…?」
「えっ!本当に!?」
「うん……」
反応してることを確認した奈那は
「絶対バレちゃダメなんだからね…?」と念を押してくる。
わかってる、今は2人だけの秘密だもんね。
キスしようと近付いたら……
「あっ…!ヒロ」って何!?
今さら止めないでよ。
早くまた繋がりたいのに。
「誕生日おめでとう」
「え……ありがとう」
時計を見たらちょうど日付けが変わったところだった。
「やった、一番に言えた…」
ねぇ、どこまで可愛いの?
余計意地悪したくなる。
俺の下で悶えてほしい。
抑える声が弾みで漏れた時
嬉しくて幸せ過ぎて堪らないんだ。
「もう離さないからな」
「さっきも言ってたよ…?」
「……それだけ好きなの!」
クスクス笑いながら身体を起こすからびっくりした。
ヒョイと簡単に態勢が逆転。
「攻められてばっかは嫌なの…」
まぁ………そこからは奈那様の大胆なこと。
それは俺の胸の中だけで浸らせてください。
いやぁ、凄かった。