「もう充分……わかったから」
もしかして照れてる!?
真っ赤な顔を両手でパタパタ扇いでる。
ちょっとやり過ぎだよな、反省。
しかもここ、めちゃくちゃ公共の場…!!
場所わきまえろってな。
「ごめん、何か……色々と」
ううん、と首を振る奈那。
そしてちゃっかり抜かりのない仕返しは倍返しでくる。
「ヒロはそのまま、年下彼氏でいいよ」
おいおい、いとも簡単に胸キュンさせるなよ。
設定の話だとわかっていながらドキドキせずには居られなかった。
奈那があまりにも誘うように甘く囁くから。
ついその気になっちゃう俺はまるで成長なしのまま溺れてく。
「ヤダよ……年下は」
ポケットに手を突っ込み拗ねるとこなんか年下の極みっぽいけどね。
こういうとこ来たらブラックではなくキャラメルマキアート頼んじゃうとことかもな。
リードしたくて背伸びしちゃうとこも。
「何で?ヒロはそのままでいいんだよ」
「それじゃ弟のままじゃん……」
言ってすぐハッとした。
何かその言い方って今の状態に不満があるとか、脱却したいとか思ってるってバレやしないか!?
ほら、顔つき変わったもん。
空気読めなくて言っちゃうとこもまだまだ全然年下だ………
「もしかして弟イヤイヤ期!?あちゃ〜こればっかりは私の権力ではどうしようもないわ」
イヤイヤ期!?そうきましたか。
いつもそうやって濁す、とっさの判断能力長けてるのは本当羨ましいっつーか。
頭の回転早いんだよな。
周りは天然だって言うけど俺は見抜いてる。
いざとなればしれっとガードしてくること。
笑顔で優しく
ここから入っちゃダメだよって言われてる気がする。
やっぱ入る隙ねぇのか?

