めっちゃくちゃ頭痛い! 私は思わず、ベッドから飛び起きた。そして再び襲いかかる頭痛…。 「うー…。」 頭を抱え込むと、真っ白な掛け布団の斜め上から声が掛かる。 「大丈夫か?かなめ。」 反射的にそちらを見上げる。眩しい…。窓から差す光に思わず目を細める。 ここは…病院? 声の主がナースコールを呼ぶ。 「305号室、三津谷かなめ、目を覚ましました。」 …塩顔イケメンだ。…いや、兄だ。…いや、攻略対象だ。…なんだそれ。 痛みのせいか混乱る頭を抱え、私はその様子を呆然と眺めていた。