欲望の飴と飴売り少女Ⅱ

俺たち3人は一旦家に帰った。俺はお財布とスマホをウエストポーチに入れ私服に着替えウエストポーチを肩にかける。

母親が作ってくれた大きなおにぎりを1つ口に入れこむ。

そろそろ蕾を迎えに行くか。 俺はドアを閉め鍵を掛ける。


「わ!」
耳元でうるさい声が頭に響く。

「おい。なんだよ本郷」

振り返るとその声はもちろん本郷だった。本郷も服を着替えていた。


「驚かないのかよ」
不満げな顔をして本郷が何か呟いたが俺は無視した。


「じゃあ蕾のとこ行くよ」

俺は向かい側にある蕾の家に行く。

インターホンを押す。『あ、待って今行く』とドタバタと音が聞こえ慌てる蕾の声がする。