欲望の飴と飴売り少女Ⅱ

「木原?俺苗字は覚えてないけど、今から2人は病院に行くわけ?」

そう言えば最初お見舞いに行くとか話していた。
「あぁ」
俺は頷く。

「うん。本郷くんも一緒に行く?」

蕾が俺の方を向き、俺は軽く縦に頷く。

「本当は探さないといけない子がいるんだけど春香の方も気になるし」

本郷は急いで荷物をまとめ鞄を背負う。
「本郷くん大丈夫?時間なくなるから早く行こう」

蕾は小走りで教室を出る。「了解」と頷き本郷も走る。

本郷の椅子が飛び出してたから机に入れる。本郷の机からノートのようなものが見えた。

「なんだこれ?」
ページを開く。莉子。飴女。欲望。呪い。繋がりが分からない単語が出てくる。