【Side 麗】


あたしの周りには

俗に言う「イケメン」の部類に入るであろう、顔立ちの整った美男子が多く居る。



「麗、」



一人目。ひとつ年上の幼なじみ、もといあたしの親友の彼女。

彼ほどの「イケメン」は見たことがない。幼い頃から、一緒に歩けば彼がモデル事務所にスカウトされるのを散々見てきた。誰と会っても評されると思うくらい、間違いない存在だ。

…ちなみに性格は結構ひねくれてると思う。大切な大切なあたしの親友を、生徒会長という権力を使ってたぶらかした戦犯だ。




「麗ってば」



二人目。同い年の幼なじみ、もとい戦犯の弟。

彼もまためちゃくちゃ整った顔立ちをしている。おまけにサッカーはプロ注目の腕前で、告白されては断ってという場面を幾度となく見てきた。

あたしの親友と付き合う未来を勝手に想像したこともある。現に彼は片想いをしていたから。

…親友に振られた今も隙あらばと思っているところは、兄に似て一筋縄ではいかない性格だと思う。頭は良いのに古典の授業で必ず寝て成績を下げているあたり、もう古典の先生にいじられたいだけじゃないかと思えてくる。



三人目。あたしの兄。妥協してイケメン。以下省略。




「っちょっと麗聞いて!?」