キミ観察日記

 食卓を、三人で囲む。

「ヨイチ、おかわりたくさんあるからね!」
「そんなに食えん」
「オレが完食してやるよ」
「……マユ、まだいたの?」

 少女が少年を睨む。

「泊まっていけばいいんじゃないか」
「なにいってるの、ヨイチ」
「もう夏休み入ったんだろ。学校はどうだ?」

 与一が聞くと、

「ガキばっかだな」

 どうでもよさそうに少年が答えた。

「マユだってガキじゃん」
「オマエ……」
「そういえば繭は部活には入ってたのか。もう受験生だからはやければ引退してる頃だろうが」
「こんなケモノが部活動に青春を捧げるわけないよ、ヨイチ」
「うっせ。青春なら満喫しすぎてとっくに飽きてる」
「不潔!」
「はあ?」
「……まあ僕も部活したことないからな。高校時代、青春らしいエピソードの一つも思い出せない」
「オッサンは誰かさんのおもりで忙しかったもんな?」

 少年の言葉に、少女が目を見開く。

「別にそういうわけじゃない。自分から周りと距離を置いていただけだ」
「ごちそーさん。帰るわ」
「泊まっていかないのか」
「オレに保護者ヅラすんな。殺すぞ」
「僕は……別に。そんなつもり」
「それと。そいつ泣かせても殺すからな」