“おめでたい奴”って… キュッと唇を噛んだ。 やっぱりハヅキは変わってしまった。 あの頃は、こんなこと言う子じゃなかったのに…。 「…ねぇハヅキ。あの頃のことは…ほんとごめん。あの頃は私も小さかったし、深い意味なんてなかったの!」 「ふーん。で?」 「で?って…。 だ、だから…ごめんなさい」 「許してほしい?」 目を細めて私を見ているハヅキ。 「う、うん…」 「そっかー。じゃぁ」 ハヅキは壁から身を起こすと、ゆっくり私に近づいて 「泣いて?」 クイッと私の顎を持ち上げ、そう言った。