「…京せ…」 「紗英はハヅキのことが好き?」 「え…え!?」 突然なんで、ハヅキ!? ハヅキのことが好きって…私が!? 「そ、そんなわけっ…」 「じゃぁまだ、この勝負は終わってない」 ポン、と私の頭に、京星くんが手を置いた。 「試合終了のブザーが鳴るまでは頑張らせてよ」 「………」 「ごめん。諦め悪くて」 「………あの、」 「ん?」 「……なんでもない…」 どうしてそんなに私のこと、私なんかのこと 好きでいてくれるの…? 聞きたかったけど、聞けなかった。