…は。
ケ…ッコン!?
朝の昇降口。
人生ではじめてプロポ…ってちょっと待って!?お願いだから待って!?
「な、な、…!?」
何で突然、結婚!?やっぱこの人頭おかしいな!?
ドン引きする私をよそに、ハヅキがはは、と爽やかに笑う。
「もしかして引いてる?」
あ、気付いてたんだ。そこは。
「そ、そりゃぁ…!」
だってハヅキが言うと、なんか冗談に聞こえないっていうか、なんていうか…!
「あっそ」
急にそっけなくそう言って、ハヅキがツ、と細くて長い人差し指で私の顔をなぞる。
「ざーんねん。どーせなら顔に怪我でもすればよかったな」
「…は?」
「俺ってどーやらイケメン?みたいだし。このキレーな顔傷物にしちゃったら、さすがに一生かけて責任とらなきゃね?」