自分で考えても埒が明かないと考えた俺は湊に明日相談しようと決めた



『なぁ、湊。』



「んぁ?」



今も誰かと何かを携帯でやり取りしている湊にチャンスだと思い声を掛けた



『…、始めは返信が早かったやつが半日以上間を開けて返信する意味は…?』



「なんだよ?珍しい事聞くな?あー。でも、それって必要以上に話す必要が無いってことかもな。」



『……、だよな…。』



「あ、俺、呼び出されたから行くな?」



そう言って出ていった湊。



湊が居なくなって静かになった幹部室。一人で物事を考える最適な空間だった



だけど…、考えるまでもなくほんとはどこかで分かっていた、けど認めたくなかった…。



ほんとはとっくにわかってるんだ、こんなに愛美が気になるのも返信が遅いことを気にするのも全部全部、……、愛美が好きだから。だということに。



『……、俺だせぇ』



誰もいない幹部室に俺の自嘲した声が響いた