一瞬愛美らしき人物を見た気がして振り返るが愛美は居ない。当たり前か、ここは俺が通う学校で愛美は別の高校だし、ここからは少し距離がある



『居る訳ねぇよな…。』



「伶?」



『あ?』



「手、いつまで繋いでるの?ブラコンだって自覚はあるけど流石に外でまでずっと手繋いでるほど私重度じゃないよ」



繋いでいた手を離すと後ろを振り返ってまだ来てるわ…。逃げよ?と声を掛けてきたのであった



どうして、俺らが手を繋いで二人で逃げていたのかと言うと、それは数時間前に遡る