律くんは得意げな顔で、男の子の胸ぐらを掴んでいる。


「なにするんだよ!!おい、誰か助けろっ」



男の子は律くんを睨みながらも、友達を呼ぶために大声を張り上げる。



「あいつらなら来ないよ。さっき俺が挨拶したから」



「はあ!?なに言ってんだ?」



「また会えたねって言ったら、青ざめてたな…」



「また会えたっていつの話だよ!!」



「昨日も言ったよな。女の子に手ぇあげるなって…」



「うわっ、まさか…お前」



男の子の顔が、一気に青ざめた。


「いい加減、俺の顔覚えろよな。知ってるのは名前だけ?寂しいな」



「すっ…すんませんした!!許して下さい!!」



今まで横柄だった男の子は平謝りしている。