「律くん!!」


思ったより大きい声が出て自分でも驚いていたら、律くんも目を丸くしている。



「そんな大きな声でるんだ?」



出るみたい…って、言いたいのはそれじゃなくて。



「さっきは、ありがとう」



「さっき?あ…ああ」



困ったように軽く頷く。



どのことだか、いまいちわかっていない様子。



私も具体的に言わなくちゃ。



「また来てもいいって言ってくれてありがとう…」



「それを言うためにわざわざ戻って来た?」



「それもあるけど…」



また、律くんに会いたくて…。



なんて迷惑かな…。



「このまま、帰ったら…もう二度と話せない気がして」



そうしたら、鼻で笑われてしまった。



ええっ…。