「そんな…私が来たら…。マリモくんも迷惑だって」



「マリモはいつもああだから。俺が女と喋ると嫌な顔する」



嫉妬…!?



さっきもそうだった。



他の女と仲良くしちゃダメって…。



「岡野乃亜さん、だっけ。黒高のやつらしつこいからさ…気をつけた方がいい。また、なにかされたら俺に言って」



あたしの名前を覚えていてくれた。



そして、まだ心配してくれるなんて…やっぱりすごく優しい…。



「ありがとうございます…」



「明日も同じ時間に電車に乗るなら、側にいようか」



ええっ!?



そんな、贅沢なことがあっていいの?



「どっ…どうしてそこまでしてくれるんですか!?」



ドキドキしちゃうよ。



さっきまでの塩対応がまるで嘘みたい。