え…どうして?



突然のことに目が眩みそうになる。



だって…3階にいたはずの律くんが、そこにいたから。


「りっ…律くん!?」



言ってしまって、馴れ馴れしいって思った。



だけど律くんは特に気にしていないみたい。


「そこの階段ダッシュした。間に合ってよかった」



エレベーター横にある階段を指さし、息を切らしながら軽く微笑む。



私のこと、嫌がってない…?



けど、どうして追って来てくれたのかな。



「え…どうして…」



「ここ、またいつでも来ていーよ」



「え…」



それを言いにわざわざ?



それにしても、律くんからそんな言葉を聞けるなんて思ってもみなかった。