「私、話すの得意じゃないからなぁ」



「そんなの俺もだって。でも、くだらない話ならいくらでもできる。昨日、河村が食いすぎて学校ズル休みした話とか」



太一くんも言ってたよね…。



「河村さん、元気かなぁ」



「心配しなくていーよ。ただの食いすぎ」



食べ過ぎも心配だよね。



「暴飲暴食するほどのことが、なにかあったのかな」



「…さぁ。気になるなら、直接聞いてみる?」



律くんはポケットからスマホを取り出し少し操作した後、私にそれを突き出してきた。



「えっ…どうしよう。心の準備が」



「喜ぶんじゃね?家で退屈してるはず」



律くんが優しく微笑むから、そうなのかな…って思えた。



「迷惑じゃないかな…」



「少なくとも俺は」