世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ




今がチャンスだと思い、一気に距離を詰める京子と私。



「詩優と竜二のネクタイとボタン、持ってるのあんたたちでしょ?
早く返して」



そう言った京子だけど…




「「……」」



2人とも数秒間の沈黙の後に




「これくらいいいじゃない!!
あんたたちは詩優様と竜二様がすぐ近くにいるんだら!!あたしたちがジンクス信じるくらいいいでしょ!?」




金髪のセミロング人が声を出す。
…やっぱり簡単には返してくれないみたいだ。




「だめに決まってるじゃない。それは竜二と詩優の物なんだから。物を盗るって犯罪なのよ?知ってた?」





そう言い返した京子に




「うるせぇブス!!!!!」




と言い放って、セミロングの女性は京子の肩をどんっと思いっきりおして。
地面へと倒れた京子に思いっきりネクタイとボタンを投げつけた。





「っ!!」


「京子っ!!」




京子を支えようとしたら、私はぐいっと胸ぐらを掴まれて。