今がチャンスだと思い、一気に距離を詰める京子と私。
「詩優と竜二のネクタイとボタン、持ってるのあんたたちでしょ?
早く返して」
そう言った京子だけど…
「「……」」
2人とも数秒間の沈黙の後に
「これくらいいいじゃない!!
あんたたちは詩優様と竜二様がすぐ近くにいるんだら!!あたしたちがジンクス信じるくらいいいでしょ!?」
金髪のセミロング人が声を出す。
…やっぱり簡単には返してくれないみたいだ。
「だめに決まってるじゃない。それは竜二と詩優の物なんだから。物を盗るって犯罪なのよ?知ってた?」
そう言い返した京子に
「うるせぇブス!!!!!」
と言い放って、セミロングの女性は京子の肩をどんっと思いっきりおして。
地面へと倒れた京子に思いっきりネクタイとボタンを投げつけた。
「っ!!」
「京子っ!!」
京子を支えようとしたら、私はぐいっと胸ぐらを掴まれて。



