世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





京子は私が不安だった時に励ましてくれたり、相談に乗ってくれたから…

今度は私が京子を応援する番だ!!



「倫也は詩優と竜二さんの物を盗った犯人の顔を見てるはずだから…、まず特徴とか聞いて!一緒に犯人を見つけて、詩優と竜二さんの物を取り返しに行こう!!

私だって好きな人の物を、他の子が持ってるのは嫌だから…っ!!」





…私じゃ頼りないかもだけど……だけど、京子を支えたいっていう気持ちは人一倍ある。




「…ありがとう、花莉」




京子は顔を上げて、優しく微笑んでくれた。








「じゃあさっそく倫也に聞きに行こう…っ!!」



早く行動したほうがいい、と思って勢いよくたちあがろうとしたが、京子に手を掴まれて。



「…倫也、今…明日葉の下敷きでしょ?
それに今は授業中だから、廊下を堂々と歩いてたら先生に見つかるわ」




…確かに。
倫也は明日葉に揺さぶられすぎて倒れ込んでいた。
倫也が復活したとしても、京子の言う通り今は廊下を堂々と歩けない。先生に見つかったら厄介だもんね…。