「ひめちゃん!?」


「妃芽…!?」


「花!!!!!」




倫也、竜二さん、冬樹くんの3人の姿が目に入った。
冬樹くんは、頭に包帯を巻いて、手にはギプスをはめていて…。




たくさん怪我はしているけど……無事でよかった。
あとは、詩優……詩優は……




ベッドの前から3人が退くと見えたのは、ベッドの上で詩優が目を瞑っている姿。




さっき聞いた通り、詩優は本当にまだ起きていなかった。




彼の頭には包帯が巻いてあって、顔には絆創膏も貼ってある。

…私を助けたから、こんなに怪我して……?





詩優は…目を覚ますよね……
絶対起きるよね……?

私のそばからいなくなったりしないよね……





目を閉じている彼を見たら不安になってきて、涙がこぼれ落ちる。




「詩優は必ず目を覚ます。だから妃芽は気にせずゆっくりしているといい」




竜二さんはそう言ってくれるけど、私は涙が止まらなかった。









もし、私のせいで詩優が死んじゃったら、って考えるととてつもなく怖かったんだ。