世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ






俊を見た瞬間、体が小刻みに震え出すのがわかった。



『関根!!花莉は傷つけるな…!!!!!俺はなんでもするって約束するから…!!』




詩優の必死な声が耳に届く。

そんな声を聞きながら俊は一歩一歩こっちへと近づいてきて…




「俊…!!花に何かしたら許さない…!!!!」




冬樹くんは傷だらけの体を必死に動かして、私を庇うように前に立つ。




「お前は邪魔なんだよ、冬樹」




俊は拳を振り上げて、容赦なく思いっきり冬樹くんを殴る。




「冬樹く……っ」




冬樹くんはドサっと床へと倒れ…。
私は必死に起き上がろうとした。




だけど、急に俊に髪の毛を掴まれて……

バチンっ!、と乾いた音がしたあとに頬に痛みが走る。





続いてお腹を思いっきり蹴られて……





昔の記憶が蘇る。

俊に暴力を振るわれていた、あの頃。





「やめろ…っ」




冬樹くんは俊の足首を掴んで止めようとしてくれるが、俊は止まるわけもなく……。

冬樹くんを殴って、私の体を何度も何度も蹴った。