『先に言っておくとね、私は最初から妃芽乃さんのことが嫌いなの。大っ嫌い。
早く死んでほしいとさえ思ってるの』





聞こえてくる言葉は残酷な言葉だった。

胸が痛くなって、ぽたりと涙がこぼれ落ちる。
現実を理解したくなかったけど……本当に、本物の関根さんなんだ。





『あの人……妃芽乃さんの元父親である人が、私の元父親でもあるんだけどね、妃芽乃さんと同じで私も暴力を振るわれてたんだぁ。

その時に、私が生きる希望にしていた人を妃芽乃さんは奪っていったいんだよ』





覚えてる?、と画面越しの関根さんに聞かれる。

衝撃的な言葉の連続で……私は理解するのに精一杯。涙を流しながらただ画面に映る関根さんを見ていた。





『小学校の時は…榊くんが好きだったの。私の生きる希望だった。
でも、妃芽乃さんはずっとずっとずーーーーっとくっついて、頼ってばかりで少しも離れなかったよね。
それだけならこんなに恨まなかったけど……

妃芽乃さんは私が好きになる男も、友だちも、全部全部、ぜーんぶ奪っていった。妃芽乃さんには何もないのに、いつも周りには人がいて、告白されて……』





死ねばいいのに、最後に小さく聞こえた言葉。
その声は低く、恨みが含まれていて……。

私の心に刺さる。