花莉side 遠くで誰かが話す声が聞こえてくる。 そのうちの1人の声はすぐにわかった。 大好きな人の声だから。 でも、もう1人の声は……女の子の声。 女の子らしくて、高くて、可愛い声だ。 あ、そうだ…。 この特徴のある声は…… 目を開けて確認したかったが、瞼が重くて目を開けられず…… 私は再び意識を手放した。