こ、こんなに早く走れるなんて…
詩優はすごすぎる。
この体力を少しくらい分けてほしいくらいだよ。
4分の1くらい…。
詩優はすぐに後ろを走る空木と乃愛ちゃん、久我の3人に追いついて。
「俺も乗せてよ~」
なんて空木は羨ましそうにする。
一方で乃愛ちゃんたちの体力は大丈夫なのかと心配になったが、苦しんでいるような表情はしていなかった。
ひょっとして……ひょっとしなくても、長距離走は得意だったりするのだろうか。
なんて思っていたところで
「うぉっ!!!」
「うわぁっ!!!!」
前から聞こえてきた驚くような声。
その声は倫也と明日葉の声で。2人は急に立ち止った。
「倫也さんに明日葉さん…!!!!!すいやせん!!!!」
「ごめんなさいっす!!!!」
前を見ると、急に細い道から現れたのはまさかの1番隊隊長の哲哉さんと1番隊副隊長の貴詞さん。



