世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ






こ、こんなに早く走れるなんて…
詩優はすごすぎる。




この体力を少しくらい分けてほしいくらいだよ。
4分の1くらい…。




詩優はすぐに後ろを走る空木と乃愛ちゃん、久我の3人に追いついて。





「俺も乗せてよ~」





なんて空木は羨ましそうにする。
一方で乃愛ちゃんたちの体力は大丈夫なのかと心配になったが、苦しんでいるような表情はしていなかった。




ひょっとして……ひょっとしなくても、長距離走は得意だったりするのだろうか。





なんて思っていたところで




「うぉっ!!!」


「うわぁっ!!!!」





前から聞こえてきた驚くような声。
その声は倫也と明日葉の声で。2人は急に立ち止った。





「倫也さんに明日葉さん…!!!!!すいやせん!!!!」


「ごめんなさいっす!!!!」





前を見ると、急に細い道から現れたのはまさかの1番隊隊長の哲哉さんと1番隊副隊長の貴詞さん。