世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





「ネットにはなんて?」




詩優が聞くと、




「私たちの高校名と雷龍メンバー全員の顔写真がアップされてて、それから……
“雷龍メンバー1人捕獲につき賞金100万円”って書いてある」




と答える京子。
京子の表情はすごく焦っていて…。




私も、本当にやばいことだと思った。




狙われているのは私たちだけではなく、雷龍のメンバー全員なんだから。




「とりあえず俺たちがやることはまず、一刻も早く学校から出ること。
ここにいたら他の生徒の迷惑になるし、下手したら警察沙汰になる。そんなことになったら俺らは退学になるかもしんねぇ。

あとは…京子、『雷龍メンバー全員を学校の外で見かけた』っていう情報をネットに流してほしい」





詩優がそう言うと、京子は大きく頷いた。
そして、こちらに向かって走る音が聞こえてきて…。





空木、乃愛ちゃん、久我の3人が下駄箱に到着。





「お前ら靴持って。裏門行くぞ」





詩優の指示でみんなが靴を持って、再び廊下を走って裏門へと向かう。