世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





そのバイクは本当に、ここに向かって来ているのかもしれない。




「研修生組に連絡する」




竜二さんはすぐに自分のスマホを取り出して、電話をかける。
詩優はすぐに立ち上がって




「昇降口行くぞ」




そう言って、私の手を握る。
すぐに立ち上がると、みんなで走って昇降口へ。





その間もずっとバイクの音は近くなるばかりで、とうとう…





「雷龍ーーーーー!!!!!!!」




と大きな声で叫ぶ男の声が聞こえてきた。




…本当に、すぐ近くにいる。
なんで急に……学校なんかに…。





「玲央たち来たら裏門から出るか」




私たちはそっとしゃがみこんで、なるべく顔が見えないように昇降口のドアへと隠れる。




「ほんとにごめん。
サイバー攻撃を受けてたからそっちに気を取られて、ネットで雷龍のことが書かれたページを見つけるのに遅れたの…」



京子はしゃがみこみつつも鞄からパソコンを取り出して、話しながらキーボードを操作。