世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ






「せ、制服にシワになっちゃう…」




私が今着ているのは学校の制服。
心臓が壊れてしまいそうな私は何とかどいてもらおうと詩優にそう言ったんだけど…




彼は私のおでこにキスを落とす。




「!?」




私の言葉がまるで聞こえていないかのよう。
それとも本当に聞こえてないとか…!?




「制服シワになっちゃう…!!」




彼の体を押して大きめの声でそういった私。
さすがに今度は聞こえるだろう、と思ったが彼は私の手を掴んで。

その手に唇を当ててキス。




「!?」




ぜ、絶対聞こえてるのに…!!
なんで…!?




「これからホットケーキ焼くの!」




ホットケーキは奏太くん、壮くん、誠くんの朝ごはん。
まだ時間には余裕があるけど……詩優にどいてもらうためにそう言った。




すると、詩優は




「じゃあ全部終わったあと、今日は1日中イチャイチャしよ」





最後にもう一度、私の唇に軽いキスをおとして離れてくれた。