世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ












「…な、なんでしょうか……」




私に覆い被さる詩優を見上げる私。
ドキドキしすぎて敬語が出てしまう。




「なにって…イチャイチャ?」




彼は余裕な表情で私を見つめてくるからすごくずるい。
これは毎回思ってるけど…。




私は朝、いつも通り詩優を起こしに来ただけなのに…。
手を強く引っ張られて、気づけば私はベッドの上に……そして詩優が私に覆い被さっていたんだ。





ドキドキと暴れる心臓。





あ、朝から…イチャイチャ、って。
そ、そうだ…!!おはようキス…!!おはようのキスがまだだからきっと詩優は落ち着かないんだ…!!





「おは────────────」





『おはようのキスしよう』
って言おうとしたら、私の唇は詩優の唇によって塞がれた。





熱い体温。
柔らかい唇。





熱を残して、すぐに唇を離す。
だけど、体は離れてくれなくて。彼の顔が近くにあってドキドキは止まらない。