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「…な、なんでしょうか……」
私に覆い被さる詩優を見上げる私。
ドキドキしすぎて敬語が出てしまう。
「なにって…イチャイチャ?」
彼は余裕な表情で私を見つめてくるからすごくずるい。
これは毎回思ってるけど…。
私は朝、いつも通り詩優を起こしに来ただけなのに…。
手を強く引っ張られて、気づけば私はベッドの上に……そして詩優が私に覆い被さっていたんだ。
ドキドキと暴れる心臓。
あ、朝から…イチャイチャ、って。
そ、そうだ…!!おはようキス…!!おはようのキスがまだだからきっと詩優は落ち着かないんだ…!!
「おは────────────」
『おはようのキスしよう』
って言おうとしたら、私の唇は詩優の唇によって塞がれた。
熱い体温。
柔らかい唇。
熱を残して、すぐに唇を離す。
だけど、体は離れてくれなくて。彼の顔が近くにあってドキドキは止まらない。



