…すごい。
すごすぎる。
感動して思わず拍手を送ろとしたら、
再び倉庫内に響いた大きな音。
その音は、さっき聞いた音と全く一緒で。
京子は再びパソコンのキーボードを操作し始めた。
…また、なのだろう。
「竜二、やっぱりちょっと手伝ってほしいかも。それから久我も、あんたハッカーなんでしょ。ちょっと手伝って」
キーボードを素早く操作しながら京子はそう言って。
「了解だ」と竜二さんが倉庫の2階へと走っていく。
久我は、めんどくさそうな表情をしながらも自分の鞄の中から黒いノートパソコン取り出してそれを開いた。
…パソコン、久我も持っていたんだ。
それから2人ともキーボードを素早く操作するから、私たちは大人しく見守る。
すると、ぐぅ~と近くから鳴った音。
今度は……お腹の音?だろうか。
「もやし倫也!お腹すいたー!!!」
その音は明日葉のお腹の音だったみたいで、包帯をしていないほうの手で倫也の肩を掴み、大きく揺さぶっていた。



