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私と詩優が雷龍の倉庫に着いた1時間後、竜二さん、倫也、京子、明日葉、研修生の3人が倉庫へ到着。
研修生3人は、たぶん…というか絶対、私が昔されていたことを知らない。
元父親に暴力を振るわれていたこと、元義兄に援助交際をさせられていたこと。
…だから、あの写真を見ていたとしたら何か誤解されないか怖かった。
怖かったけど…
「花莉先輩に酷いことする人たちは私がやっつけますから安心してくださいね…!!」
優しい言葉をかけてくれたのは乃愛ちゃん。
「俺と久我のことも頼ってね~、ちっこい雷龍ちゃん」
それに続くように空木の声が聞こえてきて。
…誤解をされる、なんて心配はいらないんだと思った。
ほっと一安心。
安心したらなんだかまた涙が目に溜まって…。今度は抑えきれなくなって、ぽたりとこぼれ落ちてしまった。
そんな私に寄り添って、ハンカチを渡してくれる乃愛ちゃん。



