「関根、花莉の味方でいてくれてさんきゅ。悪ぃけど、今日はもう帰るから。
花莉に攻撃してくるやつが出てくるかもしれねぇし」




詩優の声が上から降ってくると、関根さんは離れてぎゅっと私の手を強く握った。





「私は何があっても妃芽乃さんの味方だからね!!」




真っ直ぐ綿を見つめて、そう言ってくれる。
それがすごく嬉しくて…、涙が溢れそうになった。




あの写真を見ても、信じてくれる人もいる。
…本当に、関根さんはいい人。




「ありがとう…、関根さん」




お礼を言えば関根さんは私の手を離して、そっと背中を押して詩優のほうへと誘導してくれた。
詩優が私の手を取ると、




「私もみんなの誤解を解いておくから!夜瀬くん、しっかり妃芽乃さんを守ってよね!!」




関根さんはそう詩優に言って。




「おう。任せとけ」




彼は返事をしてから私の手を強くひいて、校内を出た。