花莉side




「こっちが花莉が1歳の時の写真で、こっちが幼稚園に入ってばかりの写真よ」




そう言ってお母さんが詩優に見せたのは、私が小さい頃のアルバム。
詩優はその写真を微笑みながら見て。





「今も十分可愛いですけど、ミニ花莉もすげぇ可愛いです」


「ふふっ、花莉は愛されてるのね」




お母さんも微笑みながらアルバムをめくって、いつ撮った写真なのか詩優に説明。
詩優の隣に座る私は…なんだかすごく恥ずかしくて席を立って紅茶のおかわりを入れる。




今日は5月の母の日。
私たちは今どこにいるのかって?




今は、詩優と2人で私のお母さんのところに来ている。
それも、1泊2日の泊まりがけで。




私がお母さんに宅配便で母の日のプレゼントを送ろうとしていたら、詩優が『向こうまで送り迎えするからプレゼント直接届けろよ』と言ってくれたんだ。




母の日は土曜日ということもあり、お母さんもきっと仕事はお休み。
詩優に甘えてお母さんに連絡してみたら、特に用事がないみたいで大丈夫だった。