世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ






「ふむふむ。なるほどなるほど~。
じゃあ、キスはどっちからすることが多いの?詩優から?それともひめちゃん?」





次の質問をしてみると、ひめちゃんは顔を真っ赤に染めながら俺の隣に座って。
ぽかぽかと叩いてきた。





…全然痛くない。
ひめちゃんは優しい子だから誰にも暴力は振るわないんだよなあ。ひめちゃんとは違って、明日葉は容赦なく叩いてくるけど。

まぁ、あれは野生のゴリラだから仕方ない。





「私のことより!!倫也は何かないの!?私は倫也の話が聞きたい!!」





そう言ったひめちゃんは自分から話題を逸らそうとしているのが丸わかり。
わかりやすくて、ほんとにからかいがいがある。





「え~。俺の話なんてつまんないよ?」


「聞きたい!!私だけ恥ずかしいのはずるいもん!!」





「俺は昔こっぴどくフラれた話しかないよ?」





それでもいい?
と聞いてみると、次に聞こえてきたのはひめちゃんの返事ではなく…。





ガラスが割れるような大きな音。
それも、近くで聞こえてきた。