エレベーターに乗って、今更ながら思ったこと。
『まだ一緒にいられない』って言われたわけじゃないから、私はここにいてもいいのか、という疑問。




詩優のさっきの言葉からして…
これをみんなに届けたあと、私たちの部屋にも防犯グッズをこれでもかってくらいつけるってことだから……。




きっと、私も部屋にいていいってことだよね？

エレベーターに乗っている時に、一応詩優に聞いてみようと思って彼の名前を呼ぶ。すると、すぐに目を合わせてくれて。





「今日から、また一緒にいてもいい…？」





と聞いた。

内心ドキドキ。
追い返されても防犯グッズだけはちゃんと渡そうと思って来たのに、もっと欲張りになる。詩優の顔を見たら、もっと一緒にいたいって思ってしまうんだ……。




彼の目をじっと見つめて待っていたら、エレベーターが到着。
2人でエレベーターをおりると、彼は…




「…この防犯グッズつけてもまだ完全に安心はできねぇけどさ、俺が命にかえても花莉を守るから。
一緒にいよう」





そう言って私をまっすぐに見つめ返してくれた。