世界No.1の総長と一輪の花Ⅲ





は、早い…!!




誤字脱字を確認するのなんてどうでもよくなって、受信したメールをすぐに開く。




“おやすみのキスしねぇと眠れないんだけど”




それを読んだ瞬間、ドキっと心臓が跳ねた。




お、おやすみのキスしないと眠れない、って……。
…可愛いよ、詩優。




いつから一緒に暮らすことが当たり前に思うようになったんだろう。
おはようキスも、おやすみのキスも、恥ずかしいし何回しても全然慣れないけど……当たり前のようにしてくれた。




ずっと一緒にいたから、少し離れると寂しい。
いつもしていたことをしないのは、物足りない。





“会いたい”




気づいたらその一文を打ってメールを送信していた。



はっと我に返ってももう遅く。
今頃詩優にメールは届いただろう。




そんなこと送っても会えないのはわかってる。

カードキーをなくして侵入者を入れてしまったのは私のせいだし、詩優が私の安全を思って『しばらく京子の家に泊めてもらって』って言ったんだ。